こんにちは。株式会社KABUWAKE代表の高井律明です。今日は、経営をしていると必ず聞かれること——「その理念、数字にするとどんな効果があるんですか?」という問いに対して、僕がどう考えているかを書いておきたいと思います。
理念を「ROI」で語れますか?という圧力
経営の話をしていると、こういうことを言われる場面があります。「理念は大事だけど、それが売上にどうつながるか、見える化しないと意味がないですよね」と。言いたいことはわかります。数字で管理できないものは、管理できていないのと同じだ——そういう考え方は、経営の世界では一定の説得力を持っています。
でも僕は、理念をお金に換算することに、ずっと違和感を抱いてきました。
数値化できないものが、会社の「顔」をつくる
KABUWAKEには「飲食業を、働きたい職業の中心にする」というVISIONがあります。これを売上への貢献度で測れるか?正直、測れません。でも、この言葉があるから、採用の場面でスタッフに本気で向き合えます。この言葉があるから、給与テーブルを見直すときに「これでいいのか」と立ち止まれます。この言葉があるから、現場のリーダーたちが後輩に対して「愛のある厳しさ」を持てる。
理念は、判断の基準です。数値じゃなくて、羅針盤なんです。
「お金にならないこと」に、会社の個性が宿る
思うんですよね。数値化できることって、どの会社も同じツールで同じように測れる。ということは、数値化できるものだけを磨いていたら、どこかで他の会社と同じ顔になっていく。差別化できるのは、むしろ数値化しにくいところ——チームの空気とか、叱り方の哲学とか、人が辞めるときの見送り方とか。そういうところに、会社の個性が宿ると思っています。
理念に換算できないからこそ、本物になる
「この理念、何円の価値がありますか?」と聞かれたら、僕は答えられません。でも、答えられなくていいと思っています。お金に換算できないからこそ、それは本物の信念であり続けられる。損得で変えないものがあるから、スタッフも、お客様も、信頼してついてきてくれる。
数字は大切です。利益を出さなければ、従業員の待遇を上げることも、教育に投資することもできない。でも、理念だけは——換算しないまま、ずっと持ち続けようと思っています。
株式会社KABUWAKE
代表取締役 高井 律明